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自己PR⑤

【自己PR⑤】
本記事では、採用担当者目線でチェックする「自己PR」のポイントや、自分らしいオリジナルの「自己PR」にするためのコツを解説していきます。

「自己PRって、エントリーシートでも面接でも、就職活動では常に出てくる場面があるけど、何を話せばいいの?」「いろいろな先輩の自己PR文を見たことあるけど、どうやってエピソードを作ればいいのかわからない」「自己PRとガクチカが一緒になっちゃうけど、大丈夫?」など、いざ作ろうとすると気になることがたくさん出てきますよね。具体的な書き方がわからず悩んでいる方もいるでしょう。

自己PRは、就職活動、特に新卒者の採用選考における「三大質問(設問)」の一つと言われ、企業あるいは面接官から必ずと言っていいほど質問されることの一つです。

簡単に言えば、企業あるいは面接官が「自社に入社させるのに値する人物か否かを判断する指標」の一部、ということです。
企業は採用活動において、この学生に入社してもらったとして、入社後に「自社にとって有益な人物になるかどうか」を見ています。言い換えると自社の事業展開や事業戦略の方向性、さらには企業文化や社風、既存社員の雰囲気などを踏まえて、フィットしそうかどうか、を重視しています。これらを踏まえて就職活動に取り組むこと、そして、「自己PR」を正しく理解して取り組むことで、皆さんが希望する就職活動の成功が見込めるでしょう。

まず、自分に自信を持つことが大事

就職活動における自己PRとは

「あなたの(仕事で生かせると思っている)強みはなんですか?」という質問に答えられるような回答のことです。

  • 自分には何ができるか(能力・結果など)
  • 自分が周りにどのような人間であると評価(認識/承認)されているのか

など、自他ともに認識している自分の行動特性のことです。

そして大切なのは、自分自身でも、それを強みと受け止め、認識し、自覚できているかどうか、です。
今まで他人に褒められたり、何かで評価されたり、認められたことはありませんでしたか?大きなことでなくてもいいんです。日常の中の、ちょっとした、些細なことで構いません。
日本には、謙虚さ、控えめ、奥ゆかしさ、というとても素敵な美徳・美学がありますが、就職活動における自己PRでは、少なくとも、このことについてだったら、私はしっかりできます、これは私にとっての強みであると認識しています、と堂々と言えることが大切。ひとりよがりに思っているだけでなく、周囲からもそう思われている、ということを誇りに思い、素直に他者評価を受け止めましょう。

日常の中にこそお宝エピソードがある

そして、エピソードは日常から探しましょう。自己PRは、そのエピソードの事柄そのものを評価しているわけではありませんから、こんな資格を取得したとか、サークル幹部を務めたとか、海外留学に何か月行ったとか、そのこと自体を一生懸命伝えようとしても、それはただ単に「へぇ~すごいですね、貴重な経験をしましたね」で終わってしまいます。

他の人がしていないような何か大きな出来事がないだろうかと探そうとする人を見かけますが、就職活動において採用側はそれ自体を評価しているわけではないことを理解しておきましょう。

その体験の中で、あなた自身が何を考えどのように行動していたのか、そしてその行動プロセスにはどんな強み(能力)が発揮されており、その力は「いつでもどこでも誰とでも」発揮される再現性がある力として、あなた自身に備わっているものであり、当社の仕事においてこうやって生かせそうだ、と採用側がイメージできることを心がけましょう。

大事なのは再現性があること

自信と自慢を間違えないこと

ちなみに、事柄だけを書き連ねると、それは自信を持った自己PRではなく、ただの自慢話になってしまいます。自慢話で採用担当者の共感は得られません。成績優秀者として表彰された、大会で優勝した、〇〇の資格を取得した、自分にとっては大きな出来事だった留学や資格取得も、すでに実社会で揉まれ豊富な人生経験を積んでいる採用担当者には説得力がありません。
ある有名私立大学で相談を受けた際にこんなことがありました。

学業成績も優秀で短期留学経験があり、部活の主将も務め中心となって活躍するなど経歴などを見る限り、スムーズに内定に至りそうです。ところが希望する企業からは内定が取れず焦っている、どうしてなのか分からないとのこと。

その学生と話しているうちに内定の出ない理由はすぐにわかりました。その学生の話にはいわゆる「自慢」が多過ぎるのです。2年生で留学したので英語は完璧(TOEIC850)、先輩から代を引き継いで主将を務め入賞するまでのチームになった、後輩からも慕われていた、ゼミでも教授からよく褒められている、アルバイトでも、、、とそういった雰囲気です。聞いていくうちに「自信」というより「傲慢さ」を感じてしまう印象でした。

すべての物事は、かならず周囲に他者が存在します。たしかに自分自身も努力し頑張りましたが、それだけで成し遂げられることはほんのわずかです。自分が主将を務めあげられたのは自分がどれだけのことを考えどんな行動を取ったか、に加えて、その際にどれだけ周囲を巻き込んでチームを動かしたか、だけで終わるのではなく、そこにワンスパイス加えましょう。
後輩がこうやって動いてくれたから、と感謝の気持ちを一言加えるだけで印象は変わります。どんな仕事もチームワークが不可欠です。会社という組織自体がチームですから。

その中で、当事者意識を持ちつつも、独りよがりにならずメンバーと協力できる、メンバーに働きかけられる、ときにメンバーを頼るなどできる人のほうが、間違いなく大人な印象ですし一緒に働いてみたくなりますね。

一歩下がって自分を振り返り、自信プラス謙虚さの組み合わせで好感度アップへ

日常(一日一日)の行動プロセスを丁寧に自己観察してみましょう

何か、やるべきこと、超えなきゃならないこと、取り組むことがあったときに、自分はどんなアクションを起こすのか。なぜその方法が最善策だと思って、その方法を選択したのか。乗り越えられたとしたら、それは何が自分の支えとなって頑張ることができたていたのか。
そのアクションを取ったことで、どれだけの効果(成果)を出せたのか。就職活動とは、毎日働く場所を選ぶということです。つまり働く毎日が日常になるということ。
その日常をどのように過ごせる人なのか、隣の席に座っている、同じチームで一緒に目標に向けて協力していくメンバーを採用するのが採用担当者の目線です
そこを見られているのですから、自己PRする皆さん側も自分の日常から伝える意識が大事です。自己PRできることがあるということは、それ相応の努力をしたということだと思います。
何の努力もせずにこなせてしまう人も、ときにはいるかもしれませんが、ほとんどの方は、何らかの取り組みをしているはず。寝て起きたら成果が出ていたなんていう魔法ではないはずです。その結果を出す為に自分がどのような経緯でどのように考え、どのように行動・発言していたのか。
企業は結果そのものを評価しているのではなく、結果を生み出したプロセスを聞きたいと思っています。きちんと過程を振り返り整理しましょう!

ぜひ日常を振り返る時間を作ってみましょう


動画ではもっと詳しい内容を視聴できます!こちらからご覧ください。

この記事を書いた人


深澤 絢  (ふかざわ あや)

大手IT企業や外資系企業の人事採用責任者、また人材サービス業界での就活生支援など、学生の面接に携わり20年。現在は企業に対する人材コンサルティングや教育研修講師として社員のキャリア開発に携わる。これらの経験から企業がどんな学生を欲しがるか、企業で活躍し続ける社員に共通することは何かを分析し、各種セミナーや大学での講座等で学生にポイントやコツを伝授し続けている。民間企業のみならず公務員への就職支援にも携わる。「受かるシリーズ」の人気講師。学生面接実績4万人以上、就職相談2万人以上の実績あり。

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